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017 NICU看護師


患者を支える「看護」の現場(6)

取 材:2026/6月
 

―簡単に経歴を教えてください

A:新人時代を大学病院のNICUで経験し、2014年の6月から当院で勤務しています。2度の産休・育休を経て、現在までNICUでの経験を重ねてきました。


B:私は、新人の時よりNICUに配属となり、産休・育休を経た後も引き続きNICUで勤務しています。

―NICU・GCUが他の病棟と違うところは


A:対象が新生児であることが大きな違いです。赤ちゃんは自分で症状や苦痛を訴えることができないので、わずかな表情やバイタルサインの変化から患者さんの状態を読み取る必要があり、小さな変化を見逃さない観察力と、成長・発達を促しながらケアを行う専門性が求められます。また、NICUは、ご家族にとって「育児が始まる場所」でもあるため、不安を抱えたご家族を支援することも大切な役割だと感じています。


B:GCUでは退院に向けた日常生活援助や育児支援が主となり、赤ちゃんの発達や親子関係を育む視点が欠かせません。穏やかな環境作りを大切にし、フロアには優しいオルゴールのBGMが流れています。




―当院のNICUの強みとは

A:以前勤めていた病院とはベッド数も違うのですが、その分、ご家族との距離が近く、育児指導をしっかり行うなど、ご家族の不安を軽減できるよう、ご家族に寄り添った看護を行えていると思います。何かあったときも医師がすぐ駆けつけてくれる体制をとっているのも強みの一つだと思います。


B:挿管や採血一つをとっても、医師のスキルは卓越していると思います。また、医師をはじめスタッフ皆、赤ちゃんに対してとても優しく接していますし、親身になって対応していることがご家族にも伝わっていると思います。胆振圏域では唯一のNICUなので、何かあったときの最後の砦として、またそういう環境で働けていることは医療従事者として誇りに思っています。


―NICUで働くやりがいは

B:バイタルサインだけでなく、表情やしぐさ・動作から心身の状態を読み取り、ケアにつなげられたとき、赤ちゃんの声なき声を理解できたときは嬉しく感じます。NICUではご家族とも深い関わりをもちますので、治療の過程で一緒に悩み一緒に努力した結果、ご家族から感謝の言葉をいただけたときは、特に携わっていてよかったと思うことができました。自分としても今の仕事・部署がとても好きで、経験でしか伝えられないこととかもありますし。出来るならずっと働いていきたいなと思っています。

A:小さな命が日々成長していく姿を間近で見守れることはとても尊いことだと感じています。日々の観察・ケアで回復を支え、ご家族と一緒に成長を喜び合えること、ご家族が安心して育児をスタートできるよう支援することにやりがいを感じています。学生のころから希望していたNICUで働けることにも大きな喜びを感じます。認定看護師も視野にあったのですが、現在のライフステージでは難しいため、資格取得という形にこだわらず、自分自身で学び続け、質の高い看護を提供できるよう成長していきたいと思っています。


―中堅職員として心がけていることは

A:後輩には、相手の理解度や経験に応じて支援できるよう心がけています。後輩との関わりを通して、自分自身も知識・技術を高めさせてもらっていることも多く、お互いに成長できる関係作りを大切にしています。

B:私は、安心して相談できる関係を作り、指導の面では答えを教えるのではなく、考える機会を作るよう心がけています。私自身、新人の頃失敗した時は落ち込んでいたので、失敗したとしてもそれを責めず振り返り支援を行い、次にどう生かしていくかを一緒に考えられるようにしています。

A:上司には、日々の業務だけではなく、感染対策や病棟運営に関する課題について、現場の意見を整理しながら相談するよう心がけています。経験を活かしながら進言することでより良い病棟運営に繋がる関わりができるよう意識しています。

B:報告・連絡・相談のスキルについてです。基本的なコミュニケーションがしっかりできていれば、業務がスムーズに進むだけではなく、インシデントやアクシデントを無くし、患者さんの安全を守ることができると思います。また、自分の業務だけではなく、病棟全体や後輩育成も意識し、後輩と上司の橋渡し役になれるよう心がけています。



―新人のころと比べて、今できるようになっていること

A:新人の頃は、業務を覚えてこなすことで精一杯でしたが、今は小さな命を守ることだけではなく、より良い成長・発達を意識しながらケアすることができるようになりました。経験を重ねる中で、知識と観察したことを結びつけながら、判断する力も少しずつ身についたと感じています。経験を重ねたことに加えて、2度の育休を経て自分自身が親になったことで、ご家族の気持ちや退院後の生活をこれまで以上に意識して関われるようになりました。

B:赤ちゃんの状態変化に早く気づき、優先順位を考えて行動できるようになりました。赤ちゃんは訴えることができないので、”not doing well”(なんとなく元気がない)を意識して観察しています。自分も出産や子育てを経てもう一度NICUで働いているからこそ、より一層ご家族に親身になって寄り添えるようになり、ご家族の不安に対しても、自身の経験を踏まえた向き合い方や育児手技指導がより深く行えていると思います。



―どんな人がNICUで働くのに向いていますか

A:専門性が高い分野ではありますが、ワンフロアでいつでも助け合えるという特徴もあり、最初から特別な知識・技術が必要という訳ではありません。「学びたい」という気持ちと、「小さな命を支えたい」という思いがあれば成長できる環境だと思いますし、分からないことを素直に相談し、周りと協力しながら少しずつ経験を積んでいける方に向いていると思います。

B:コミュニケーション能力やストレス耐性がある人や、新生児の些細な病状変化を見逃さないよう、細かいことでも気づける人が向いていると思います。管理が難しい新生児のケアをしながら、ショックや不安を抱えた家族の対応も行わなければなりません。また、新生児の家族へのコミュニケーションも積極的に行い、家族の不安解消や愛着形成のために動ける看護師がNICUには必要です。一番は赤ちゃんが好きということが大事な場所です。

 

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