
患者を支える「看護」の現場(2)
取材:2026/5月
―お二人は育児中と伺っています。当院の子育て支援制度の活用状況を教えてください
A:はい。現在、3歳と5歳の娘を育てながら育児短時間制度を利用して働いています。産休育休は2度とも取得しました。
B:私も同じような感じで使っています。私も育休は3年取得させてもらって、今は8時半から15時までの育児短時間で働いています。
―時間の変更も可能だそうですね
B:去年の6月までは8時半から13時まででしたが、子どもも生活に慣れてきたので、2時間延ばしました。
A:私も最初は8時半から13時半まででしたが、その後8時半から17時までを週3回やっていました。でも、17時まで働いて幼稚園に迎えに行くと、子どもが負担を感じているように見えて、今の8時半から15時半に落ち着きました。
―子ども看護休暇は年間何日までですか
A:1人5日間で、2人いると10日間です。もう3日くらい使いました。
―超えた時は有給休暇ですか
A:はい。子どもの行事でも、何も言わず取らせてもらっています。

―お子さんが熱を出すと大変でしょう
A:子どもが小さい頃は特に体調を崩すことが多く、夜中に発熱し朝から受診が必要になることが何度もありました。夫の勤務が不規則なため、自分が対応することが多く、子ども看護休暇を利用しながら勤務を続けています。
B:私も子どもが体調不良の際には看護休暇を使用しています。突発で1日休むことも多いです。
―そんなとき、朝はどうするのですか
A:そうですね。夜中に熱が出たら、朝の様子を見つつ、母にも預けられない、夫も休めないとなったら、私が休むしかないので、師長さんに電話してお休みをいただいています。
―すると師長さんは?
A:師長さんは、心よく受けてくれて、「大丈夫だよ」と子どもの心配までしてくれるので、すごくありがたいですね。それから、子どもを連れて小児科に受診して、その後は看病しながら、翌日以降のことも考えます。もし良くなったら、翌日は幼稚園に預けるか、母に連絡してお願いすることもあります。
―同じような経験ありますか
B:うちは母など、子どもを見てくれる人がいないので、熱が出たら私が対応しています。連続で熱が出てしまった時は2日間お休みをいただいたこともあります。その際も師長さんに朝電話して状況を伝えると、「大丈夫だよ」と優しく言ってくれて、とても感謝しています。
―そういう日は皆でカバーしているわけですね
B:そうですね。患者さんの担当を朝決めますが、私がいない分は他の看護師に振り分けるので、負担は大きくなっていると思います。きっと大変だと思いますが、皆さんやってくれています。それでも、次の日に出勤すると、「大丈夫?」「どんな感じだったの?」と聞いてくれて、「無理しないでね」と優しく声をかけてくれるので、「今度は自分が頑張ろう」という気持ちになります。

―制度だけでも駄目ですよね
A:やっぱり職場の理解と協力ですね。それがないと、制度があっても使えなかったり、気を使ってしまったりすると思うので、師長さんやスタッフの方にはすごく感謝しています。
―仕事の種類も配慮されていますか
A:大体はみんなと同じですが、勤務時間が短い分、時間内に終わるように患者さんを割り当ててくれています。
―誰が割り当てするのですか
A:スタッフリーダーや前日のメンバーが考えてくれています。それでも時間内に終わらない時は、周りのスタッフが声をかけてくれて、本当にありがたいです。
B:「もう時間だから、仕事引き継ぐよ」って、残っている仕事をお願いできるので、本当に助かっています。
―西6病棟って雰囲気いいですね
B:そうだと思います。みなさん優しくて、こんなに配慮して考えてくれるところはなかなかないと思います。
―そう言えば西6病棟は接遇も1位でしたね
B:そうなんです。患者さんにも同僚にも優しい方ばかりで、すごく働きやすいです。
―そういう病棟になった理由は何でしょうか
B:それは、師長さんが「帰れる?」と声をかけてくれるのを周りのスタッフも見ていて、同じように声をかけてくれるんだと思います。本当にありがたいです。
―病児保育があった方がいいですか
B:他の病院で働いているママ友の話を聞くと、病児保育に預けて仕事に行く形のところもあるみたいですが、うちはそういう環境がないので休まなければいけないこともあります。でも、私は心よく休ませていただいて、逆に子どものそばにいられることがメリットかなと思っています。熱を出してまで預けて仕事に行くのは心苦しいので、休ませていただけるのは本当にありがたいです。

―短時間勤務のメリットは大きいですか
A:この制度を利用することで、子どもの幼稚園への送迎や夕方の時間に余裕ができて、家庭と仕事の両立にとても役立っています。フルタイム勤務だったら子どもと過ごす時間も限られ、毎日の生活を回すだけで精一杯になっていたと思います。そして、子ども看護休暇のおかげで急な子どもの体調不良時に休めることも、大きな安心感につながっています。この制度がなければ、精神的にも体力的にも負担が大きく、仕事を続けることが難しかったかもしれません。
B:私は、育児短時間制度がなかったら、早々に仕事を辞めていたかもしれません。フルタイムや夜勤が難しいため、他の職場を選んでいたと思います。仕事と家庭の両立には、柔軟な勤務制度と、家族の協力や職場の理解が欠かせません。こうして仕事を続けられることで、私も看護師として知識や技術を維持できるので、それは自信になっていると思います。
A:私もこの制度で仕事を継続できたおかげで、看護師としての経験をさらに積むことができて、社会とのつながりも保つことができますので、それは自分のやりがいにもなっています。
後編では職場復帰してから気付いた色々な発見について語っていただきます。

