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020 診療放射線技師


高度機器で医療に貢献する「放射線医学」の現場(3)


取 材:2026/7月

-これまでのキャリアを教えてください

 大学卒業後、当院に入職して10年目になります。最初の数年は先輩方から特に丁寧な指導を受けながら経験を積むことができました。その中で技術面はもちろん、患者さんへの対応や仕事への姿勢など、多くのことを学ぶことができました。技師として経験を積みながら、検査の幅を広げ、基礎をしっかり固める期間だったと思います。
 現在は4名の後輩ができ、今年から新人教育にも携わるようになりました。自分が学んできたことを後輩へ伝える立場になったことで、視点が広がり、責任感ややりがいも、より強く感じるようになりました。



-どのような業務を担当されてきましたか

 入職1年目は、一般撮影、マンモグラフィー、血管撮影検査でした。まずは検査の流れや患者さんへの接遇、安全確認など、放射線技師の基本からスタートしました。覚えることが多く、撮影ポジショニングや患者さんごとの対応には苦労しましたが、先輩方から「ここはこうするともっと良くなるよ」と一つひとつフィードバックをいただき、安心して経験を積むことができました。
 2年目はMRIも担当しました。MRIは装置の仕組みや撮像条件の理解が必要で、最初は検査時間が長くなって、思うような画像も得られず悩みました。そんな時も先輩が、「この条件ならもっと見やすくなるよ」と教えてくださり、少しずつ自信を持って検査できるようになりました。
 4年目からは核医学検査も担当し、放射性医薬品の取り扱いや検査スケジュールの管理など、新たな知識や責任が求められました。分からないことはすぐに相談できる雰囲気があったので、不安を抱えたまま業務を行うことはありませんでした。
 7年目からはCTも担当するようになり、現在は一般撮影・MRI・核医学検査・CTの4つのモダリティを担当しています。それぞれ異なる知識や技術が必要ですが、状況に応じて柔軟に対応できるようになりました。当院は女性技師が多く、年齢や職歴、性別に関係なく様々な装置を担当できます。私自身も扱えるモダリティをひとつずつ増やしていくことができました。



-それぞれ仕事を覚えるのは大変でしたか

 振り返ると、その時々で壁にぶつかることもありましたが、一人で悩むのではなく、先輩方が常に寄り添ってくださったことが成長につながりました。「分からないことは何でも聞いていいよ」という雰囲気が根付いていて、技術面だけでなく精神的にも支えていただいたことが、今の自分につながっています。今後は自分が後輩を指導する立場として、これまで先輩方から教えていただいたことを次の世代へ伝えていきたいです。

-女性技師ならではの役目はありますか

 女性患者さんが安心して検査を受けられるよう配慮しながら業務にあたっています。マンモグラフィーはもちろん、核医学検査のセンチネルリンパ節シンチグラフィー、乳房MRI、心電図装着、大腸CTなど、同性のほうが気兼ねなく受けられる検査は多くあります。可能な限り女性スタッフが対応し、患者さんの不安を軽減できるよう心がけています。私たちも、患者さんから「ありがとう」と声をかけていただいたり、ちょっとした会話ができたりすることが励みになっています。そんな患者さんとの関わりの中で得られる温かさも、この仕事の魅力です。

-職場の雰囲気について教えてください

 とてもコミュニケーションが取りやすい雰囲気で、業務中は分からないことや困ったことがあれば気軽に相談でき、スタッフ同士で声を掛け合いながら協力して仕事を進めています。忙しいときには周囲が手伝ってくれ、力仕事があるときには気遣ってくれ、互いを思いやる文化が根付いています。休憩中は仕事以外の話題でも気軽に雑談ができて、和やかな雰囲気があります。普段からコミュニケーションが活発なので、自然と助け合いが生まれ、安心して働くことができる職場です。辛いときに相談しやすい雰囲気があることも、長く働き続けられている理由のひとつです。



-新人教育に携わって気づきはありましたか

 撮影マニュアルのありがたさを改めて感じました。自分ではマニュアルどおりのつもりでしたが、後輩に教える過程で我流になっていた部分に気づかされました。新人教育は、自分自身の技術を見直す機会にもなっています。これまで新人教育を担ってきた先輩方が、丁寧に言語化し、わかりやすい指針を作ってくれていたからこそ、今の教育体制があります。先輩方の偉大さを実感しています。
 教育の際には、技術だけでなく「職場を楽しい・過ごしやすいと感じてもらうこと」も大切にしています。笑顔や言葉遣い、声のかけ方など、日々のコミュニケーションが新人の印象を大きく左右します。不安を抱えやすい新人が相談しやすい雰囲気をつくること、困ったときに声をかけやすい空気を保つことも、教育者の役割だと感じています。

-働き方やワークライフバランスはいかがですか

 夜勤や土日の勤務などのシフトは、少なくとも2か月前には提示されるため、休暇やプライベートの予定が立てやすいです。九州の実家へ年に2回以上帰省できますし、旅行に行く時間も確保できています。仕事と生活のバランスを保ちながら働ける環境です。また、スタッフ同士で協力し合う風土が根付いており、年次有給休暇はもちろん、産休・育休などの休暇も利用しやすい環境です。仕事とプライベートを両立しながら、安心して長く働き続けることができる職場だと感じています。



-今後はどのような職員を目指したいですか

 検査機器は常に進化しています。自分自身もアップデートし続け、変化に対応できる技師でありたいと思っています。まずは検診マンモグラフィー撮影認定技師の更新試験を確実にクリアして、それから現在担当しているMRI・核医学検査・CTについても、それぞれの専門性をさらに高めて、質の高い検査を提供したいと考えています。そのために、院外の勉強会、学会や研修会などに参加して、検査の精度向上や業務改善につなげていきたいです。
 また、後輩が増え、職歴も長くなってきたので、より頼りがいのある職員になりたいと考えています。先輩方から教えていただいた経験を後輩へ伝え、互いに学び合える職場づくりにも貢献していきたいです。患者さんに安心して検査を受けていただけることはもちろん、スタッフからも「相談しやすく頼りになる」と思ってもらえる放射線技師が目標です。

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