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019 診療放射線技師


高度機器で医療に貢献する「放射線医学」の現場(2)


取 材:2026/7月
 
―これまでのキャリアを教えてください

 大学卒業後、当院に就職して16年目になります。就職当初は、一般撮影やCT検査など、診療部門の基礎を徹底的に叩き込まれました。その後、専門性の高い放射線治療の担当になり、がんと闘う患者さんと日々向き合うようになりました。そこで5年ほど経験を積み、治療専門の資格も取得しました。今年より、主査を拝命し、現在は新人教育を統括する立場になります。
 
―今担当されている業務について詳しく教えてください

 現在は主に、放射線治療、核医学検査、そして線量管理業務を担当しています。基礎的なCT検査なども経験してきた上で、現在携わっている、『放射線治療』は、高いエネルギーの放射線を用いてがん細胞を死滅させる治療です。また『核医学検査』は、微量の放射線を出す薬(放射線医薬品)を体内に投与し、臓器の働きを画像化する特殊な検査です。 
 そして線量管理は、2020年より、法改正で義務化されており、放射線量の管理・記録を実施しなくてはならない重要な業務です。この業務は、患者さんの医療被ばくを適正に評価・記録し、過剰な被ばくを防ぎ、安全で質の高い放射線診療を確保することを目的としていて、具体的には、CT検査・血管造影検査・核医学検査の線量を記録し、まとめて適切な線量で検査を実施しているかどうかを確認しています。
  患者さんが受ける放射線量を適切に評価・記録し、『診断に必要な画質を保ちつつ、可能な限り被ばくを減らす』を実現できるよう、私たち診療放射線技師が努めております。また、過剰な被ばくを避けることは、「ある線量(しきい値)を超えると必ず起こる症状を防ぐこと」と、「被ばく量に比例して上がるがんなどのリスクを最小限に抑えること」の2つの重要な意味を持っています。目に見えない放射線をコントロールし、『過剰被ばくを防ぐ安全の砦』を担っていることに、やりがいを感じています。


 
―ご自身のスキルアップのために取り組んできたことを教えてください。

 放射線治療専門資格を取得しています。また、北海道の原子力災害訓練を経験したことがあるのですが、それがきっかけで昨年に放射線管理士を取得し、今年は放射線被ばく相談員の資格取得を目指しています。この原子力災害訓練は万が一の原子力発電所などの事故に備えて、国や自治体、病院、警察、消防などの関係機関が協力して行う実践的な訓練のことです。この訓練での診療放射線技師の役割は住民の皆さんが安全に避難できるよう、体に放射性物質がついていないかサーベイメータ―で調べる検査(避難退域時検査)を実施することです。
 放射線管理士と放射線被ばく相談員は、医療被ばくや災害での被ばくなど、放射線全般に関する不安や質問に正しく対応できる専門資格です。少しでも患者さんからの被ばくのご相談に対して、分かりやすく安心していただける説明ができるようになることを目指しております。

 
―どんな職場づくりを目指していますか

 スタッフ一人ひとりが専門性を高めていけるような体制を作れればと思っています。そのためには自分が前面に出るというよりは、後ろからサポートする「環境作り」の立場に回りたいと考えています。
 また同時に、職場のスタッフが休みをしっかり取れるような働きやすい環境を目指していきたいです。私自身、過去に2か月間の育休を経験した経験があります。実際に育休を取ることで、子育ての大変さや家族と過ごす時間の尊さを肌で感じましたし、何より快く送り出してくれた職場の仲間に深く感謝しています。だからこそ今度は私が、後輩たちが育児などのライフイベントを迎えたときに『気兼ねなく休んでおいで!』と背中を押せるような、温かくてサポート体制の整った職場を作っていきたいなと思っています。



―新人の教育について心がけていることは何でしょうか

 まだまだ自身が新人を教えるという経験も少なく、試行錯誤の毎日ですが、まずは10月からの休日勤務や夜勤を一人でこなせるように、指導できればと思っています。当院の土日祝日の勤務や夜勤は、救急外来の患者さんのCT撮影やポータブルX線撮影などを、限られた人数で迅速かつ正確に行わなければなりません。そのハードルを乗り越えられるように、日中から救急を想定したシミュレーションを反復し、段階的に自信をつけさせる指導を心がけていければと思っています。


 

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