○近年、地球温暖化対策や再生可能エネルギーへの関心の高まり、そして炎の癒し効果を求めて、ご家庭で薪ストーブなどの木質バイオマスストーブの普及が進んでいます。
一方で、薪ストーブ由来の煙やにおいについて、市へ寄せられる相談件数も増えています。このようなご近隣とのトラブルを回避するためにも、薪ストーブの適切な使用方法を知っておくことが大切です。また、ご近隣の方への配慮も忘れずにお願いします。
○苫小牧市では、木質バイオマスストーブ(薪ストーブ含む)の設置・使用に関して、特に規制などは行っておりませんが、周辺の方から煙やにおいについて苦情または相談があった場合は、ご自宅へ訪問し設置・使用状況の確認、改善に向けた指導を行う場合があります。
また、家庭ごみなどの廃棄物を不法焼却していることが判明した場合は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき、警察に検挙される可能性があります。ごみは絶対に燃やさないでください。
※過去に、ごみを燃やし検挙された事例があります。
薪ストーブの設置を検討されている方へ
○薪ストーブなどを設置する専門業者と、設置場所を慎重に検討しましょう。
☞薪ストーブなどを使用する時期は主に、晩秋から春先にかけてです。使用する時期の風向きを調べて、煙が発生した際の行方を把握しましょう。また、隣接する住宅の窓に煙やススが向かうような煙突の設置は避けましょう。
○煙突は可能な限りまっすぐ、高く設置をしましょう。
☞煙突はできるだけ垂直部分を長くしましょう。垂直部分が長ければドラフトが強くなり煙が上空高くに上りやすくなります。また、屋外や二階部分の煙突は二重管にして煙の温度を高くすることで、煙突にススやタールが付きにくくなり、煙道火災などの事故を防ぐことにつながります。
○ご近隣にあらかじめ説明するなど、ご理解をいただく工夫をしましょう。
☞薪ストーブなどを設置する前に、ご近隣の方に説明するなどの工夫をしましょう。事前にお話をしておくことで、使用後のトラブルになる可能性を減らすことができます。また、ご近隣に呼吸器系の持病がある方がいる場合には、設置を断念することも必要です。
すでに薪ストーブを設置されている方へ
○よく乾燥したきれいな薪を使いましょう。
☞乾燥が不十分だと、燃やしたときに煙やにおいが発生します。接着剤や塗料、防腐剤が使用されたものや化学処理された木材は、悪臭や有害な化学物質が発生する恐れがあるので、燃やしてはいけません。
○ゴミは燃やさないこと。
☞家庭ごみや建築廃材などの廃棄物の焼却は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で禁止されています。燃やしてはいけません。
※違反した者は、5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金(法人の場合は3億円以下の罰金)、又はその両方の罰則が科されます。
○火災の発生に注意しましょう。
☞薪ストーブなどは火を使用するため、近くに燃えやすいものを置かないようにしてください。また、万が一に備えて消火器を用意するなど対策をすることも大切です。
○薪ストーブと煙突は定期的に清掃・点検をしましょう。
☞ススが溜まっていると、風に飛ばされてご近隣の迷惑になることや、煙道火災の原因になる恐れがあります。専門業者などに依頼をして定期的に清掃・点検をしてください。
薪ストーブの煙で困っている方へ
○苫小牧市では、薪ストーブによる煙やにおいに関する苦情・相談を受けた場合は、使用状況の確認などを行い、改善に向けた指導を行っておりますので、ゼロカーボン推進室までご連絡ください。
○使用状況などを確認した結果、適切な方法で使用していた場合には、法令等で薪ストーブの設置や使用に関する規制はない※1ため、使用停止などの措置を行うことは出来ません。
※基本的には、このようなトラブルは当事者間の話し合いなどで解決する必要があります。
※1 ごみなどの廃棄物を燃やしている場合は、法令違反になりますので、規制の対象です。
関連リンク
☆環境省から木質バイオマスストーブについて、設置から利用まで簡潔にまとめられている環境ガイドブックが発行されています。是非ご一読願います。
木質バイオマスストーブ環境ガイドブック(環境省発行)(環境省のサイトにリンクします)
薪ストーブに関するパンフレット
○薪ストーブの上手な焚き方や薪の乾燥方法などご参考ください。
(1.52 MB)