平成20年度4次隊 中国 日本語教師 今泉智子さん
3. 貴陽で日本語教師
(2010年2月9日)
こちら中国ではいよいよ春節(2月14日)が近づき、スーパーや商店街には年越し用の食べ物や正月用の飾りものが並び、すっかり年越しムードです。反対に大学のキャンパスはみんな帰省してしまい、すっかり静かになりました
貴州師範大学の紹介
今回は日本語教師としてどんな活動をしているか少し紹介したいと思います。私の配属先である貴州師範大学は、17学部があり、学部生徒数14,800人の比較的大きな大学です。「師範大学」というのは日本で言う「教育大学」に当たり、卒業後は教師になる学生が多いようです。
私が所属しているのは外国語学院です。外国語学院には英語科と日本語科があり、私は日本語科の日本語専門の学生に日本語を教えています。
日本語教師の活動
日本語科では中国人の先生が文法や読解など教え、日本人教師が会話・聴解・作文を教えています。私は1年生から3年生の会話・聴解の授業を担当しています。
中国の大学の授業時間は日本とちょっと違います。一コマの授業は50分で、普通1つの授業は10分の休憩をはさんで2コマ続けて勉強します。
それから中国の大学は朝が早いです。うちの学校は1限目が8時10分に始まります。しかも大体の学生はほとんど毎日1限目から授業があります。ということは、教師も1限から授業があるということです…。
授業
先学期は週18コマの授業を担当しました。1年生はもちろん「あいうえお」から勉強するので、つたない中国語をときどき使いながら教えました。(逆に生徒に中国語の発音を直されたりします…。)2年生になると全部日本語で授業してもほとんど問題ないので、中国語はほとんど使いません。3年生ともなると、あまり意識せずにしゃべっても大体わかってくれます。ちなみに4年生は実習などがあり、授業はほとんどありません。1クラスの人数は30~50人です。50人相手に外国語の授業をするのはちょっと大変です。会話の授業をするときは半分に分けて授業をしています。

日本人教師として…
中国で日本語を勉強している生徒達にとって、教室で習った日本語を使う機会というのは本当に少ないです。ですから日本人教師として、勉強した日本語を使って日本人とコミュニケーションする機会をできるだけ与えるように心がけています。また、日本語だけではなく日本文化や現在の日本の社会・流行などの話題も取り入れるようにしています。 私は今回の協力隊参加が日本語教師としての初めての仕事なので、授業については日々悩む毎日です。でも、日本人の少ない貴陽市で、ネイティブの教師として、生徒と年の近い若い先生であるという長所を生かして、自分に何ができるか、日々考えながら、悩みながら活動しています。生徒が私を通して国際交流を体験できること、それが協力隊としての一番の仕事だと思って頑張っています。

おまけ
配属先が大学であることのいい点は、長期休みがあることです。今は冬休みなので、他の協力隊員と一緒に西安、湖北を旅行しました。貴陽から西安までは汽車で24時間!日本だったら一周できてしまいそうな時間ですが、国土の広い中国では汽車で20時間、30時間は普通のことです…。
