平成20年度4次隊 中国 日本語教師 今泉智子さん
2. 現地訓練から赴任まで
(2010年1月9日)
新年快乐!(Happy New Year!)
新年、といっても1月1日は中国ではほとんどお祝いしません。旧暦の1月1日が一年の最大イベント、「春節」です。今年の春節は2月14日なので、今からだんだん“年越し”に向けての準備や帰省が始まります。ですから、中国ではまだ年を越していないのです。
現地訓練
私が中国に来たのは2009年3月23日です。まずは北京で3週間の現地訓練を受けます。主に中国語を勉強しますが、北京のJICA事務所で事務手続きや安全対策についての講座などもあります。中国語の先生の家に行って、一緒に餃子を作る日もありました。

語学の授業が無い時間には、同期隊員と一緒に北京市内を観光しました。もちろん万里の長城にも行きました!語学訓練をしている学校の遠足について行ったので、普通の観光地として有名な場所ではなく、険しい道を4時間も歩いた(というより登った)のでかなり疲れましたが、本物の万里の長城を体験できました。

赴任
3週間の訓練を終え4月13日とうとう貴陽への赴任です。貴陽市は省都ですが、日本ではほとんど知られていない場所なので、現地についての情報がほとんど無いままの赴任で、この2年間一体どんなところで生活することになるのか、期待もありましたが不安もいっぱいでした。
でも、到着してすぐに、そんな不安は吹き飛びました。
私が到着したという情報が伝わるとすぐに、私が日本から送った荷物を男子学生が何人かで息を切らせて部屋まで運んできてくれました。次の日は、同僚(中国人の日本語教師)が銀行口座の開設や携帯電話など色々な手続きを手伝ってくれました。もちろん日本語がペラペラなので、何も困りません。それから日本語科の生徒が主催している日本語コーナーにも呼ばれました。新しい先生が来たということで、その日はたくさんの学生が来ていて、私の携帯は顔と名前の一致しない生徒の番号でいっぱいになりました。

その後も、毎日生徒達が何でも手伝ってくれました。「先生、必要なものはありませんか?」と電話をかけてきて、買い物に連れて行ってくれた生徒。スーパーに行く途中に会い「一緒に行っていいですか?」とスーパーにも一緒についてくる生徒。また、どこでご飯を食べればいいかわからないだろうと心配して、最初の1週間は毎晩生徒がご飯に誘ってくれました。

※?→丝
日本の大学で、もしも新しい外国人教師が来たとして、こんなに親切にお世話をしてくれるでしょうか?絶対にあり得ないと思います。日本語教師の場合、同僚も生徒も日本語ができるので、言葉で苦労することもあまりありません。派遣前訓練で2カ月、現地訓練で3週間勉強したつたない中国語も、おかげであまり進歩していません…。
「青年海外協力隊」という名前で来ておきながら、協力してもらってばかりの毎日です。