火山情報について
気象庁では、東京(気象庁本庁)、札幌・仙台・福岡(管区気象台)に設置した4つの「火山監視・情報センター」で、全国の活火山の火山活動の監視を行っています。札幌管区気象台「火山監視・情報センター」では、常時観測9火山(樽前山・有珠山・倶多楽・十勝岳・雌阿寒岳・北海道駒ケ岳・アトサヌプリ・大雪山・恵山)について、気象庁の観測データに加え、自治体や大学等研究機関から提供を受けた多種多様なデータを収集し、各火山の活動状況を24時間監視し総合的に診断しています。
火山の活動に異常が認められ、居住地域や火口周辺に影響が及ぶ噴火の発生が予想された場合などには、噴火警報をはじめとする防災情報を発表します。また、火山活動の状況をとりまとめた「火山活動解説資料」を毎月発表しています。
火山活動解説資料のページ ※気象庁のページへ移動します
樽前山の登山規制について
現在、樽前山の溶岩ドーム周辺では1999年以降高温の状態が続き、突発的な火山ガスの噴出がみられ、ごく小規模の噴火が発生する可能性もあります。
樽前山火山防災協議会では、登山者の安全確保を図る目的から、以下の3点について規制を実施しています。
なお、この規制は、法令に基づく規制ではないため、違反しても罰則等の適用はありませんが、登山者自身の安全確保の観点から立ち入ることがないようお願いします。
規制内容
1 現在の火山活動を鑑み、外輪山内側(溶岩ドームを含む)には立入危険区域としていますので、樽前山登山については外輪山までとしてください。
2 外輪山及びその外側にあっても風向きにより有毒な火山ガスが流れることがありますので、臭気や危険を感じたら直ちに下山してください。
3 集団登山(多人数での登山)については、有事の際の避難に時間を要するので、できる限り自粛してください。
火山業務の流れ
北海道の火山と監視
北海道には20の活火山(北方領土を除く)があります。このうち活動が活発で監視が必要な9火山(樽前山・有珠山・倶多楽・十勝岳・雌阿寒岳・北海道駒ケ岳・アトサヌプリ・大雪山・恵山)については、地震計、空振計、傾斜計、GPS、遠望カメラなどを火山近傍に設置して、札幌管区気象台「火山監視・情報センター」が24時間体制で監視しています。この地の火山についても、定期的または必要に応じて現地で機動観測を行うほか、他機関の協力を得ながら上空から観測を行い、活動状況を把握しています。 |
樽前山に係る関係機関の観測体制
観測体制
機関名 | 機器名 | 設置 | 機関名 | 機器名 | 設置 |
札幌管区気象台 | 遠望カメラ | 1 | 胆振総合振興局 室蘭建設管理部 |
監視カメラ | 3 |
地震計 | 6 | ワイヤーセンサー | 16 | ||
空振計 | 2 | 振動センサー | 7 | ||
傾斜計 | 2 | 音響センサー | 9 | ||
GPS | 5 | 水位計 | 1 | ||
流速計 | 1 | ||||
北海道開発局 室蘭開発建設部 |
熱赤外線 監視カメラ |
3 | 雨量計 | 4 | |
可視光カメラ | 5 | 風向・風速計 | 3 | ||
ワイヤーセンサー | 19 | 積雪計 | 2 | ||
振動センサー | 13 | 空振計 | 3 | ||
音響センサー | 6 | ||||
雨量計(テレメーター) | 6 | ||||
積雪計 | 4 | 北海道大学 | 高感度カメラ | 2 | |
水位計 | 4 | 地震計 | 11 | ||
空振計 | 2 | 空振計 | 2 | ||
傾斜計 | 3 | ||||
国土地理院 | GNSS | 1 | 歪み計 | 1 | |
(地独)北海道立総合研究機構 環境・地質研究本部 地質研究所 |
地温連続観測機器 | 3 | 苫小牧市は、樽前山7合目の樽前ヒュッテに管理人を常駐させ、1日に2回の定時連絡を行い山からの情報を得ています。 |