火山用語
用語 | 説明 |
火山現象 | 平常時から噴火時まで火山で発生するすべての現象をいう。 |
噴火活動 | 異常現象の発生から終息にいたるまでの期間の火山における現象をいう。 |
火砕流 | 広義には、種々の火砕物が一団となって高速で地表を流下する現象であり、狭義には、高温の火砕物と火山ガス・空気が一団となって急速に流下する現象のこと。 堆積物は一般に細流物資が多く、分級(淘汰)の悪いことが特徴。 |
火砕サージ | 火山斜面に沿う高速の流れで、火山礫や火山灰を主体とする。 火砕流に比べて流れの見掛けの密度がはるかに小さく、砂嵐のような現象である。 しかし、構造物を破壊するほどの威力があり、高温の場合は、火災を引き起こすこともある。 |
火山ガス | 地表に噴出されるマグマ中の揮発成分のことで、噴火口・噴気孔・温泉湧出孔などから定常的に噴出されている。 成分は、大部分が水蒸気であり、二酸化イオウ、硫化水素、二酸化炭素等を含んでいる。 |
火山性地震 | 火山体又は火山付近の比較的浅いところを震源とし、マグマや火山ガスが移動又は体積が変化したために地殻が破壊されて発生する地震。 |
火山性微動 | 火山活動に関連して発生する地面の連続した震動。 マグマやガス・熱水など地下での流体の移動等が原因として考えられており、噴火活動期に観測されることがあるため極めて重要視されている。 なお、火山灰などの噴出活動に連動して発生することもある。 |
岩屑なだれ | 火山噴火や地震動などが引き金となって、山体斜面が大規模に崩壊し、急速に滑り落ちる現象。 |
空振 | 爆発的噴火によって発生する空気の疎密を伝える波のことで、窓ガラスなどを破壊することがある。 |
降下火砕物 | 火口から高く噴き上げられ、降下した火砕物のこと。 火砕物は上層風に流されて火口の周辺や風下側に降下し、人々の生活や経済活動に大きな打撃を与える。 |
融雪型泥流 | 火山から噴出した高温の噴出物(火砕流)が周囲の積雪や氷河などを溶かし噴出物と山腹の堆積物を大量に取り込み流下する大規模な泥流のこと。 |
降雨型泥流 (土石流) |
火山やその周辺で、火山帯を構成する火砕物や新しい火山灰が降雨等の気象現象によって流出し、発生する泥流のこと。 土石流と比較して、泥流の方が含まれる岩塊の大きさは小さい。 |
水蒸気爆発 | 地下に蓄えられているマグマから伝わってきた熱が、火山体内部に滞留する地下水を加熱し、気化させることにより新たに火口を作って水蒸気と火山灰を放出する爆発的な噴火活動。 火山灰にはマグマ本体の物質は含まれない。 |
プリニー式 噴火 |
大量の軽石や火山灰が火山ガスとともに垂直に吹き上げれる大規模な噴火で、高度10km以上に達する噴煙柱が特徴的である。 |
ブルカノ式噴火 | 固結した溶岩によって塞がれていた火口が、マグマから分離したガスの圧力によって開かれ、火山弾・火山岩塊・火山灰などを爆発的に放出する形式の噴火。 安山岩質マグマのように、中程度の粘性をもつマグマの活動に特徴的である。 |
噴石 | 噴火によって高速で噴出した岩塊のこと。 |
粉体流 | 地表面に沿う乾いた状態での土砂・石礫などの流れ。固体と気体の混じり合 った流れで、火砕流、岩屑なだれ、乾雪表層雪崩などがこれにあたる。 |
マグマ溜り | 火山体の地下にあって、相当量のマグマが蓄えられている所。 大型火山の直下では地下数kmにあり、そこからマグマが地表に噴出すると考えれられている。 |
マグマ水蒸気爆発 | 高温のマグマが地表近くで水と直接接触して起こす強い爆発。多量の水が一度に気化して大量の水蒸気を発生し、マグマが急速に冷却破砕されて高速で放出される。 |
溶岩ドーム | 粘性の大きな溶岩が広く拡がらず、噴出口の上にもり上がったドーム状の火山体をいう。 |