
苫小牧市の皆様、こんにちは。
私は中国の秦皇島市にある燕山大学日本語学部で日本語教師をしている金連花と申します。
昨年の8月に秦皇島市友好サポータとして、一週間苫小牧市に滞在し、温かい人たちとの交流や多くのことを経験させていただきましたました。
さて、今回は私が近頃の中国の話題について紹介したいと思います。
中国農業大学食品科学と栄養工程学部の調査によると、近年の中国における食べ物の浪費の現状は想像を超える量になっています。
全国で一年間に浪費したタンパク質と脂肪の量はそれぞれ800万トンと300万トンにものぼり、これは二億人の一年分の食糧にあたるそうです。
このような厳しい現状の中、北京のレストランではメニューに量を表記したり、食べ残しの持ち帰りを無料化するなどというサービスを提供する飲食店も出てきたそうです。
これら食べ残しをしないという民間活動は、「光盘行动」と呼ばれ近頃盛んになってきています。
本来「光盘」はレーザーディスクを意味する言葉ですが、ここでは違う意味で用いられています。「光盘行动」の「盘」(pan)というのは日本語のお皿の意味で、「光」(guang)というのは、何も残さないという意味です。たとえば「吃光」(chiguang)の場合は一つも残さないで食べるという意味になります。
したがって「光盘行动」はお皿に一つも残さないで食べてしまおうという意味になるわけです。
この活動は発案者はin-33と呼ばれる団体で、メンバーは金融、広告、保険など色々の業種の人からなっているそうです。
一月の初めにメンバーの三人が「私からやろう。今日は残さない」と呼びかけたところ、たくさんのメンバーが応えたそうです。おかげで、みんなで食べ残しをしない「光盘节」(光盤祭り)や、残さない人たちのことを「光盘族」という新しい言葉も誕生しました。
ちなみに私は「光盘行动」がなかった頃からの、「光盘族」ですけどね(笑)


金連花
2013年5月
2013年5月
※毎月20日に更新予定です。