高潮とは
台風など強い低気圧が来襲すると、波が高くなると同時に海面の水位も上昇します。これを高潮といいます。高潮も波の一種ですが、周期が数時間と非常に長いため、波というよりむしろ海の水位が全体的に上昇する現象となります。
海水のボリュームがけた違いに大きいため、一旦浸水が始まると、低地には浸水被害が一気に広がることになります。
高潮が起こる理由
1.吸い上げ効果
台風などで気圧が下がると、海面が持ち上がります。気圧が1hPa下がると、海面が約1cm上がります。
平常時の大気圧は1,013hpaのため、もし気圧が910hPaまで下がると、海面は約1m上昇します。
2.吹き寄せ効果
強い風が海水を湾の奥へ押し寄せることで、海面が高くなります。風が強く、湾が長くて浅いほど、海水はたまりやすくなります。
高潮浸水想定区域の指定・公表
北海道は、水防法の規定に基づき高潮浸水想定区域を令和7年6月に指定し公表しました。概要
平成27年の水防法改正により、想定最大規模の高潮による浸水が見込まれる区域を「高潮浸水想定区域」として指定する制度が創設されました。これは、円滑かつ迅速な避難の確保や浸水防止を通じて、水災による被害軽減を図ることを目的としています。
今回の想定では、苫小牧市において大きな被害は見込まれていませんが、今後の気象・海象状況によっては、想定を超える高潮が発生する可能性もあります。
そのため、行政による対策の強化に加え、市民一人ひとりが「自助」の意識を高め、早めの避難行動や日頃の備えを心がけることが重要です。
高潮浸水想定区域図


なお北海道でのホームページでも見ることができます
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kn/sbs/takashio.html