ホッキ貝について
- ホッキ(北寄)貝は、バカガイ科に属する寒海性2枚貝で、正式名称をウバガイ(姥貝)といいます。その名前はアイヌ語に由来し、漢字の「北寄貝」は当て字で北海道などで採れる「北に寄った貝」であることからホッキ(北寄)貝と名づけたとの説もあります。
- ホッキ貝の漁獲量は、全国で約5,200トン、北海道で約4,500トン、苫小牧市では約840トンで、全国の約16%を占めています。(令和5年実績。全国の数値は、苫小牧市の独自調査によるもので、他の数値は北海道水産現勢のものとなっております。)
- 苫小牧のホッキ貝は漁獲している苫小牧漁業協同組合の取り決めにより、殻長9cm以上の大型の貝だけを水揚げしています。また、貝の産卵期(5~6月)は禁漁期間にするなど、良質なホッキ貝だけを出荷しています。
- ホッキ貝は甘みを含んだシコシコとした歯ごたえがあり、旨みをたっぷり含んだジューシーな味わいが魅力です。栄養面では、肝機能改善や血栓溶解作用等に効果のあるタウリンや旨み成分であるグリシン・アラニンが多く含まれています。
- 苫小牧市では昔から「ホッキカレー」や「ホッキ貝の炊き込みごはん」が一般家庭で作られています。最近では学校給食を始め、市内の飲食店でも創意工夫を凝らした各種のホッキ貝料理が提供されるなど、郷土の味として市民生活に定着しています。


「苫小牧市の貝」制定について
1.制定した貝の名称と制定年月日
- 名称ホッキ貝(正式名称:ウバガイ)
- 制定年月日
平成14年7月20日(土)海の日
2.制定理由
- 苫小牧市の中核漁業であるホッキ貝漁業は、過去には資源維持が困難になるほどの低位な資源状態になり、道内各地から種苗の移植や漁業者自らが漁獲制限を図るなどして、資源の回復に努めてきた経緯があります。
- これらの経験を活かし、自らの資源は自ら管理する資源管理型漁業を目指した結果、その努力が実り、現在では全国でも有数の資源量に回復し、年間の水揚げ量が800トン前後と市町村別生産量では日本一を誇るまでになっています。
- また、近年は地域に根ざした産業として、生産者自らが漁業生産活動への理解や消費拡大を図るため、各種イベントへの参加を通して、市民との交流を行い街の活性化や市民生活にも大きく貢献しております。さらに、地域の誇れる食材として学校給食にも採用されるなど、郷土の味として定着し大変喜ばれています。
- このことから、漁業関係者や市民から郷土の誇る特産物ホッキ貝を「苫小牧市の貝」に制定し、消費拡大や観光資源として街の活性化につなげ、漁業振興や食文化の高揚につなげたいとの要望があったことから、7月20日「海の日」をもって制定しています。