出光カルチャーパークで多くの渡り鳥が観察されています
2023年5月12日
ルリビタキ
出光カルチャーパークで多くの渡り鳥が観察されています。
当館がある出光カルチャーパーク(以下、公園)では、今、多くの渡り鳥が観察されています。樹木をつたうヒガラやセンダイムシクイ、開けた地面を好むアカハラやツグミ、美しい姿のオオルリやキビタキなど、毎日色々な種類が見られます。
実は4月と5月は一年を通して、公園内で観察される鳥の種類が最も多い時期です。2018年の調査(※)によると、4月は31種類、5月は43種類もの鳥が記録されています。記録された鳥の2/3以上は、繁殖地へ移動する途中の渡り鳥です。
なぜ、それほど多くの渡り鳥が市街地の公園で見られるのでしょうか?実は渡り鳥が移動する渡りの季節には、森林を好む渡り鳥の一部が市街地を通過することが知られています。森林を好む渡り鳥は、主に天敵の少ない夜間に移動し、明るくなると樹林など緑地に身を潜めます。苫小牧のような市街地では、緑地の面積が少ないため、公園など限られた緑地に多くの渡り鳥が集まるようです。
渡り鳥にとって、市街地の公園は長い旅路のオアシスのようなものかもしれません。みなさんの身近な公園にも、きっと訪れていると思います。
○4月27日~5月11日に観察された鳥(25種類)
シジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラ、ハシブトガラ、メジロ、ツグミ、シロハラ、アカハラ、クロツグミ、ルリビタキ、ハクセキレイ、センダイムシクイ、エゾムシクイ、アオジ、カワラヒワ、シメ、ムクドリ、コルリ、オオルリ、キビタキ、スズメ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、カササギ、シギの仲間
※江崎逸郎(2019)苫小牧市内の都市公園(出光カルチャーパーク)で観察された鳥類の目録と月別の出現状況.苫小牧市美術博物館紀要5号:1-7
シロハラ
エゾムシクイ
キビタキ