苫小牧市美術博物館では、地域に根ざし、地域の美術の蓄積をふまえた美術館としての基本理念を掲げています。2014年度の企画展「苫小牧の美術史―苫小牧美術協会とその歩み―」は、1939年に結成された苫小牧美術協会の歩みとともに、苫小牧の美術史を検証するものとして開催されました。これに続く本展は、戦後80年を機に、時代の大きな転換期であった1940-50年代に焦点を当て、苫小牧の美術史について検証を試みるものです。
1931年の満州事変から始まり、1945年に終わった太平洋戦争、そして1950年代の戦後にかけては、日本の近代美術の歴史においても大きな転換期でした。特に、戦時下の北海道は疎開先となり、戦前の中央画壇で活躍した画家たちが苫小牧にも多く訪れたことで、地元の画家たちに影響を与えました。
戦時下の物資不足と、苫小牧では戦後に文化活動が活発になったという背景から、現存する1940~50年代の作品は決して多くはありません。しかし、残された数少ない作品には、制限ある環境の中でも制作を続けた画家の想いが表れているものと思われます。本展では、油彩画を中心とした1940~50年代の作品や関連作品と書簡を紹介し、時代の転換期にあった苫小牧の美術風土の状況をご覧いただきます。
開催概要
開催期間 2025年12月20日(土)- 2026年3月8日(日)
休 館 日 月曜日(※ただし1/12・2/23(月・祝)は開館し、1/13・2/24(火)が休館)、12/29~1/3
開館時間 9:30-17:00(入館は16:30まで)
会 場 第1・2展示室
観 覧 料 一般300(240)円、高大生200(140)円、中学生以下無料
※( )内は10名以上の団体料金です。
※観覧料の免除規定についてはお問い合わせください。
※常設展示・特集展示も併せてご覧いただけます。
※年間観覧券でもご覧いただけます。
主 催 苫小牧市美術博物館
後 援 苫小牧信用金庫、苫小牧民報社、北海道新聞社
協 力 王子製紙株式会社苫小牧工場、第一洋食店
関連イベント
●ギャラリートーク
担当学芸員が展示室内で見どころを解説します。
日時:1月17日(土)、2月28日(土) 各日11:00から約30分間
対象:一般
定員:なし
料金:当日有効の観覧券が必要
申込:不要、当日会場へ
同時期開催
特集展示「勇払平野の戦争遺跡」
会期:2025年12月20日(土)~2026年3月8日(日)
会場:第3展示室
