次回の投稿は8月ごろ、苫小牧市内からも見える
皆既月食(かいきげっしょく)についての紹介です。
お楽しみに。
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【夏(なつ)の星空(ほしぞら)を見てみよう】2025年6月24日
そろそろ夏の星座たちが観察できるような時期になってきました。空が晴れていたら夏の大三角を見つけてみましょう!

写真上でひときわ明るく輝く星が、こと座の「ベガ」。その右下に見える明るい星が、
わし座の「アルタイル」。左に見える星が、はくちょう座の「デネブ」。この3つの星を
つないでできる大きな三角形のことを「夏の大三角」と呼びます。
この写真ではあまりよく見えませんが、夏の大三角のまんなかには「天の川(あまのが
わ)」が流れています。この、夜空に見えるもやもやとした白い帯のようなものを、むか
しの人たちはまるで空にある川みたいだなと思い、天の川と名前をつけたそうです。天の
川の正体はとてもたくさんの星たちの光です。ベガやアルタイルのような恒星(こうせい
・自分で光を出す天体のこと)が数千億個も集まっています。それらがとても遠くにある
ので一個一個は目では見えないくらい小さいですが、たくさんあることで白いもやのよう
な姿として見ることができます。
天の川をくだっていくと、夏の有名な星座、さそり座を見つけることもできます。
では、夏の大三角を実際の星空で探してみましょう。

動画の再生はこちらから↓↓↓

おそらく市内のどこからでも晴れていれば十分に見つけることができます。少し見上げ
たあたりではなく、真上あたりを探してみてください。見つけたら、しばらく眺めて、そ
の間を通る天の川のことを想像してみるのもおもしろいかもしれませんね。(必ず安全な
場所で、小さな方は保護者の方と一緒に、星空を楽しんでください)
夏の大三角が観測できた方は教えてくださいね!または写真を撮って投稿したりシェア
したりするのもおすすめです。
文章を書いた人:苫小牧市科学センター なわた

【火星(かせい)を見てみよう】2025年4月25日
最近、夜の早い時間に西の空を見ると、明るい星が横に3つ並んでいるのを見たことがありませんか?

写真右と真ん中にある星は「ふたご座」の星、カストルとポルックスです。火星は写真
一番左でやや赤っぽく輝いています。太陽系4番目の惑星(わくせい)で、地球と同じく
太陽のまわりをまわっています。
火星は約2年2カ月ごとに観察のチャンスが来る!とよく言われています。その理由のひ
とつに、地球と火星との位置関係があります。公転周期(こうてんしゅうき・惑星などの
天体が太陽のまわりを一周するのにかかる時間のこと)が687日の火星に対して、公転周
期が365日の地球は、約2年2カ月ごとに火星を追い越します。このとき、地球と火星の距
離が最も近づき、夜に明るい火星を観察することができるのです。このような状態を「火
星の最接近(さいせっきん)」と言います。その動きを動画で見てみましょう。
動画の再生はこちらから↓↓↓
火星と地球が2年2カ月ごとに接近するイメージ(動画)(12.78 MB)
直近だと今年の1月に最接近のタイミングがありました。そのときの地球との距離は
約9608万km。今は、明るさは徐々に弱まってきてはいるものの1等級の明るさを保って
いて、まだまだ見頃です。
今後は、ふたご座からは少し移動して「かに座」のあたりで観察できます。赤く輝く火星
を探してみてください。5月5日にはかに座の中心部にあるプレセペ星団に侵入する(地球
にいる私たちから見て星団と火星が重なって見える)珍しい現象も起こります。この現象
を観察するには双眼鏡や低倍率の望遠鏡が必要です。
火星が観測できた方は教えてくださいね!または写真を撮って投稿したりシェアしたり
するのもおすすめです。
文章を書いた人:苫小牧市科学センター なわた
参考:天文年鑑2025、国立天文台
