遠藤ミマン生誕100年記念展 勇払原野を愛して
美術博物館が開館いたしました本年2013年は、くしくも遠藤ミマン生誕100年という年にあたります。
本展はこの節目の年に改めて遠藤ミマンの画業と美術館への夢と情熱をご紹介するものです。最初期の貴重な作品《野葡萄》をはじめ、国画会初入選作となった《蝶と芒》、画風を確立した《野火》連作、そして代表作の《赤い帽子》連作を経て、晩年の自由で詩的な領域に遊んだミマン芸術の精華56点、及び遠藤ミマンコレクションの中から、国松登や川上澄生などの秀作16点もあわせ、72点を展覧いたします。
ミマン芸術の豊饒なる世界をご堪能ください。
開催内容
会期:2013年9月7日(土)~9月29日(日)休館日:9月9日(月)、9月17日(火)、9月24日(火)
開館時間:9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
関連イベント
記念講演会
「遠藤ミマンと全道展の仲間たち」苫小牧の文化芸術の発展に多大な貢献を果たした遠藤ミマンの人間的
な魅力を、交友のあった作家たちの作品をとおして語っていただきます。
日時:平成25年9月16日(月)14時00分~15時30分
講師:美術評論家 吉田豪介氏(前市立小樽美術館長)
会場:苫小牧市美術博物館 研修室
料金:無料 ※ただし、展覧会の観覧は有料となります。
定員:70名
申込:8月22日(木)から電話受付(定員になり次第締切)
美術DVD鑑賞会
「美術の見方 -視覚の変貌-」(23分)20世紀絵画を変貌させたキュビスムの時代背景を紹介します。
日時:2013年9月23日(月) (1)10時00分~(2)13時00分~(3)15時00分~
会場:苫小牧市美術博物館 研修室
料金:無料 ※ただし、展覧会の観覧は有料となります。
定員:100名(当日直接会場へお越しください。先着順)
ギャラリーツアー
当館学芸員が展覧会会場で作品解説をいたします。日時:2013年9月7日(土)、14日(土)、21日(土)、28日(土) 各日(1)10時00分~(2)15時00分~(約40分)
会場:苫小牧市美術博物館 企画展示室
料金:展覧会観覧料 ※当日有効の半券可
申込:不要(当日直接会場へお越しください。先着順)
わくわくギャラリーツアー&ワークショップ
遠藤ミマンが描いた赤い帽子のコサージュをつくってみんなで一緒に作品をみにいこう!日程:2013年9月21日(土)~9月22日(日)
時間:(1)10時00分~(2)14時00分~ ※各回40分程度(作業20分+ツアー20分)
集合場所:美術博物館ラウンジ
対象:小学生以上 各回15名程度
料金:無料 ※ただし、大人の方は当日有効の観覧券が必要となります。
申込:不要(先着順)
左:《赤い帽子》 1980年 油彩・キャンバス 個人蔵
中央: 《赤い帽子》 1977年 油彩・キャンバス 当館蔵
右: 《花のまわりに》1990年 リトグラフ・紙 当館蔵
作家プロフィール・略年譜
遠藤ミマン(1913-2004)は、安平村(現・安平町)に生まれ、1939年苫小牧美術協会を創立しました。以後旺盛に創作活動を展開、国画会会員、全道展会員として、生まれ育った勇払原野をテーマに厳格な構図と豊穣な色彩で独自の画風を確立、多くの人びとに絵画芸術の魅力を発信し続けました。
また、苫小牧美術協会会長としても、苫小牧と道内外の作家たちとをつなぎ、後進の画家たちを暖かくかつ強力に育成・指導しました。
遠藤ミマンは、画家として、指導者として、なによりも芸術を愛する者として、郷土苫小牧の文化芸術の発展に生涯尽力されました。
- 1913年 10月25日安平村(現安平町)の安東農場で生まれる。本名、満男。
- 1933年 北海道庁立札幌師範学校卒業、苫小牧西尋常高等小学校に赴任。
- 1939年 苫小牧美術協会を創立。
- 1940年 道展に初入選。
- 1941年 国画会に《蝶と芒》を出品、初入選する。以後継続入選。
- 1950年 全道美術協会会員となる。
- 1954年 苫小牧市社会教育功労者として表彰される。
- 1956年 北海道文化賞(奨励賞)を受賞。
- 1959年 国画会会員となる。
- 1989年 苫小牧市郷土貢献者表彰を受賞。
- 1990年 「遠藤ミマン画業50周年記念展」をサンプラザ(苫小牧)で開催。
- 1992年 自身が収集した美術作品124点を苫小牧市に寄贈する。北海道文化賞を受賞。
- 1998年 「明日の美術館を夢みる会」を設立、市立美術館の実現に向けて作品の寄贈活動や企画展を開催する。
- 地域文化功労者文部大臣表彰を受賞。
- 1999年 「遠藤ミマンと全道展の仲間たち展」を苫小牧市文化交流センターで開催。
- 2000年 「遠藤ミマン画業60周年記念展」を札幌時計台ギャラリーで開催。
- 2004年 9月28日逝去。