きせかえ
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平成31年1月号 読み上げ用ページ

P2-3

平成31年
新年を迎えて
市長新年あいさつ

苫小牧市長 岩倉 博文(いわくら ひろふみ)

新しい年を迎えるにあたり、謹んでごあいさつを申し上げます。
昨年9月6日に発生した平成30年北海道胆振東部地震では、本市で2人の方が犠牲に、21人の方が負傷されました。改めまして、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われました皆さまに対して心からお見舞いを申し上げます。
現在、さまざまな観点から検証を進めているところですが、このたびの震災を教訓として、災害対策はもとより、被災してもいち早く復旧・復興を成し遂げることができるまちづくりを進め、北日本の物流拠点として北海道経済を支えたいと改めて決意しているところでございます。
また、近隣の厚真町、安平町、むかわ町においては、いまだ災害の爪痕が深く、不自由な生活を余儀なくされている方々がおられます。復旧・復興には、時間を要する状況でありますので、本市としても可能な限り支援を続けてまいります。
さて、昨年7月に行われました市長選挙の結果を受けて、引き続き市政を担うことになりました。今年も市民の皆さまから寄せられた期待にしっかりとお応えできるよう、誠心誠意、全力でふるさと苫小牧の市政運営に当たってまいります。
人口減少と少子高齢化が加速度的に進む時代の中においても、将来にわたり市民の皆さまが快適に暮らせるように、持続可能な財政運営を行っていく必要があります。今年は、新たな財政基盤安定化計画を策定し、長期的な視点による健全な財政運営と、さらなる基盤強化に取り組んでまいります。
今後も健全な財政の維持に努め、常に新たな視点で時代に即した施策を通じて、次の世代も安心して暮らしていけるまちづくりにチャレンジしてまいります。
昨年は、中国・秦皇島市との国際友好都市盟約締結20周年を記念し、行政、病院、港湾関係者からなる訪問団を市民の皆さまと共にお迎えいたしました。記念式典や公演を通じて、秦皇島市との交流が一層深まったことは本市にとって非常に有意義なことであり、今後も両市の友好関係を発展させ、幅広い分野で相互交流を図ってまいります。
また、2月の第23回オリンピック冬季競技大会(2018/平昌)では、本市ゆかりの選手が多く選出された女子アイスホッケー日本代表スマイルジャパンが健闘し、日本中を盛り上げてくれました。さらに、11月には初開催となったISU ワールドカップスピードスケート競技会苫小牧大会において、トップスケーターによるハイレベルな競技が繰り広げられるなど、昨年も多くの話題を氷都とまこまいから日本全国はもとより、世界に発信することができました。今年も本市から明るい話題を届けられるような市政運営に努めてまいります。
本年4月30日には、30年間続いた平成の時代が天皇陛下の退位により幕を閉じ、改元とともに新たな時代が始まります。これまでと変わりない市政へのご支援とご協力をお願いいたしますとともに、市民の皆さまのご健勝とご多幸を祈念申し上げ、新年のごあいさつといたします。

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特集1
市政に臨む基本方針

詳細 政策推進課 電話 32-6039

第18回市議会定例会で岩倉市長は、4期目の市政運営に当たり「市政に臨む基本方針」として、所信の一端を表明しました。

はじめに
市長就任時から、危機的な財政状況の改善を最重要課題と位置付け、1期目には財政健全化の道筋を示すこと、2期目には財政基盤を確立することに力を注いでまいりました。その結果、財政指標は確実に好転し、3期目では財政基盤の強化に取り組んだことにより、健全性は確保される状態で推移しているところです。
4期目のテーマである「快適都市を目指して」を実現するための目標として「財政基盤のさらなる強化、そして20年先を見据えたまちづくりの実践」を掲げ、安定した税収の確保はもとより税外収入確保に向けた取り組みに知恵を絞り、健全な財政の維持に努めるとともに、ものづくり産業のさらなる集積、臨海ゾーンにおけるロジスティクスの構築、臨空ゾーンにおけるIR(カジノを含む統合型リゾート)などの国際観光リゾートの展開にチャレンジします。
また、(仮称)市民ホールの建設や、積み残しの課題である苫小牧駅前広場再生への取り組みにつきましても、引き続き全力で取り組みます。
市制施行70周年の節目から新しい一歩を踏み出すに当たり、改めて、生まれ育ったふるさと苫小牧の近未来に向けた道づくりのため、私の力の全てを注ぎたいと決意しているところです。
次の世代へもっとたくましい苫小牧を引き継ぐことができるよう、各種施策をしっかりと推進していきます。

苫小牧市長 岩倉博文


市民の皆さんと約束した公約に基づき、4年間で取り組む基本政策についてお知らせします。

基本政策1
行革を進め、無駄のない効率的な都市機能をもつまち苫小牧 築きます!

新たな行財政計画を策定します
現行の計画を着実に進めます。また、新たに行財政計画を策定し、行政運営の効率化や財政の安定化を図ります。

女性活躍社会の実現を目指します
講演会や官民合同研修会を実施するなど、市民・団体・企業・行政が連携し、男女平等参画社会の実現に向けた取り組みを進めます。

人口減少を抑制します
雇用機会の拡大などに向けて観光産業の強化に取り組みます。また、若者の市内就職を促す施策や第3子を対象とした多子世帯への生活応援制度拡充などを検討します。

市営住宅の適正な管理に努めます
「苫小牧市営住宅整備計画」に基づき、管理戸数の適正化に努めます。また、市営住宅管理業務の民間委託などの管理方法を検討します。

職員の資質の向上、コンプライアンスの徹底を図ります
より効果の高い職員研修を実施し、職員の資質向上を図ります。また、公用車による事故違反の根絶を目指します。


基本政策2
産業流通の活性化、働く人の明るい笑顔あふれるまち苫小牧 導きます!

駅前広場を苫小牧の顔として復活させます
旧サンプラザビル跡地の権利集約を最優先に取り組みます。また、駅前広場を中心にイルミネーションを実施します。

中小企業や商店街の活性化と農林水産業の振興を図ります
創業促進や人材確保、各種助成制度により中小企業や商店街を支援します。また、「苫小牧産ほっき貝」のブランド化などを進め、水産業の振興を図ります。

苫小牧港のロジスティクス機能の強化を図ります
食関連産業の誘致を進め、海上輸送におけるロジスティクス機能の強化に取り組みます。また、西港区のふ頭再編など物流機能の向上に取り組みます。

観光産業の振興を図り、苫小牧をPRします
「苫小牧国際リゾート構想」を主軸とした滞在型観光の振興を図ります。また、観光資源へのアクセス道路にネーミングライツを導入します。

新千歳空港の民営化を見据えた施策を展開します
ウトナイ交流センター展望施設などを開設し、航路下地域の振興に取り組みます。また、良好なアクセスを生かした多様な産業の誘致を進めるほか、観光やスポーツなどを通じた交流人口拡大を促進します。


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基本政策3
お年寄りや子どもたちが安心して暮らせるまち苫小牧 育てます!

「苫小牧版地域包括ケアシステム」の構築を進めます
苫小牧版の医療・介護連携のルールづくりを進めます。また、在宅患者や医療的ケア児の医療体制強化に取り組みます。

子どもたちの健康と安全を守る施策を実施します
「児童虐待防止条例」を制定します。また、入院における医療費の助成対象を中学生までに拡大します。

子どもたちに必要な施設の誘致、整備を進めます
室蘭児童相談所分室設置に向けた具体的な協議を進めます。また、本市の所管施設を有効活用した特別支援学校の誘致を北海道に要望します。

市民の生命・財産を守る施策を実施します
消防署日新出張所の建て替えを実施するなど、消防力の強化を図ります。また、市立病院については、健全経営に努めるとともに、中核病院としての機能強化を図ります。

災害時でも安心な市民生活の確保に努めます
小中学校にWi-Fiを設置し、避難所の機能強化を図ります。また、災害時におけるトイレ対策を進めます。


基本政策4
自然を生かし、環境と調和のとれた美しいまち苫小牧 守ります!

受動喫煙防止条例を制定します
「受動喫煙防止条例」を制定します。また、民間施設に対する分煙施設などの整備へ助成を行うなど、分煙・禁煙を推進します。

空き家、空き地対策を推進します
危険家屋の対応や相談窓口の一元化を進め、増加する老朽家屋への対応などを進めます。また、解体に対する助成制度の創設を検討します。

クリーンで快適なまちづくりを進めます
糸井清掃センター廃炉後の跡地を災害廃棄物の集積場として活用することを検討します。また、家庭ごみの戸別収集を検証し、苫小牧方式の収集方法を確立します。

霊葬場や霊園の施設整備を実施します
火葬炉を7炉から8炉へ増設します。また、共同墓の設置などによる利用者の状況を考慮し霊園整備を実施します。

環境保全・地球温暖化への対応施策を実施します
自然環境保全地区である拓勇樹林の整備を進めます。また、省エネ効果を考慮し、新・省エネルギーシステム助成の内容を検討します。


基本政策5
心の通い合う、やさしい音楽の流れる温かなまち苫小牧 愛します!

子どもたちの心豊かな成長をサポートする環境を整備します
科学センターの移転改築を行い、機能の拡充や公共施設の複合化などを検討します。また、沼ノ端鉄南地区に特色ある図書館機能を有する文化交流施設の整備を進めます。

幼児を持つ家庭を応援します
新たに供用を開始した北栄児童センターなど、親子で安心して遊べる空間を提供します。さらに、新たに整備する公共施設内などへの室内遊戯スペースの設置を検討します。また、利用状況に見合った保育所の整備を行います。

とまこまいの文化・芸術活動の発展を目指します
若手音楽家による苫小牧音楽祭を開催します。また、地元企業の協力を得た美術展を開催します。

国際化を意識した施策を展開します
国際友好都市の秦皇島市やネーピア市との記念事業などを実施し交流を深めます。また、市民の国際理解の促進と交流機会の増加に努めます。

大学教育との連携を深めます
苫小牧駒澤大学へ職員派遣などの支援を検討します。また、高等教育機関と連携した公開講座の実施など関わりを深めます。


むすび
私は4期目の基本テーマとして「快適都市を目指して~笑顔あふれるふくしのまちづくり~」を掲げました。3期目に続く、ふくしのまちづくりへの挑戦となりますが、一貫性を持ちつつも時代の要請に見合う新しい視点で施策を展開します。
人口減少や少子高齢化といった将来への不安要素に直面する中、難しい市政運営が求められています。多様化する社会情勢を敏感に感じ取り、前例にとらわれず、真に必要な施策を判断することを強く意識していかなければなりません。
苫小牧市が20年先も発展を続けていくために、お示しした基本政策を確実に進めるとともに、市民の皆さんと目指すべき将来像を共有し、快適都市を目指してチャレンジを続けます。
与えられた4年間、謙虚さを忘れることなく、決しておごることなく、より一層の決意と情熱を持って市政運営に取り組みます。

※記載内容は「市政に臨む基本方針」を要約したものです。全文は市役所2階情報コーナーやホームページでご覧になれます

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特集2

企画展
美々鹿肉缶詰工場展
~よみがえるまぼろしの工場~

ところ 詳細 美術博物館 電話 35-2550


今から140年前、とてもユニークな産業が苫小牧で起こりました。それは、野生のエゾシカ肉を原料にした缶詰作り!
お雇い外国人から教わった技術を基に、海外進出を目指した一大プロジェクトだったのですが…わずか数年で突然終わってしまいます。
本展では、謎に包まれた鹿肉缶詰工場の歴史をご紹介します。

とき 3月3日日まで 9時30分~17時(入場=16時30分まで)
※休館日=月曜日〈祝日の場合は開館し翌日休館〉、12月29日土~1月3日木
料金 一般300(240)円、高大生200(140)円、中学生以下無料
※()内は10人以上の料金です
※免除規定あり
※年間観覧券でもご覧いただけます
※特集展示、中庭展示、常設展示も観覧できます

ポイント1
美々鹿肉缶詰工場について

明治時代の初めに北海道の行政・開拓を担った開拓使は、地場産業の育成と近代化を推し進めました。そのうちの一つが缶詰の製造で、明治10(1877)年、開拓使石狩缶詰所(日本初の缶詰工場)の開業を皮切りに、苫小牧・厚岸・別海・紗那(しゃな)に缶詰工場が設置されました。苫小牧は、エゾシカが数多く生息する場所であったため、鹿肉を利用した缶詰工場が植苗村美々(現:苫小牧市字美沢)に造られました。
美々の鹿肉缶詰工場は明治11(1878)年に操業を開始し、その年の生産数は7万缶以上に上りました。缶詰は在留外国人や各国領事によって品評され、国内外で開催される博覧会では賞を獲得することもありました。
出だしは順調だった缶詰工場ですが、翌12年から13年の冬の大雪と、人間による乱獲などでエゾシカの数が激減したことにより、鹿肉缶詰の生産は2年ほどで中止を余儀なくされます。
工場を経営していた開拓使も廃止となり、明治15(1882)年に工場は閉鎖、同17(1884)年に廃止が正式決定しました。その後、工場は解体され、民間に払い下げられました。



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ポイント2
鹿肉缶詰

鹿肉缶詰に貼られたラベルには、日本語表記のほかに英語表記が見られます。鹿肉を意味する「VENISON」、その下には開拓使を表す「KAITAKUSHI DEPARTMENT」の文字が記されています。ここから分かるように、缶詰は海外輸出を視野に入れた商品でした。
当時、缶詰は非常に高価な品物であり、国内では売れる見込みがありませんでした。
ちなみに140年前に作られた本物の鹿肉缶詰は、北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園に保管されています。
(※今回は展示しません)


ポイント3
工場跡から出土したもの

昭和49(1974)年に、文化財保護の一環として苫小牧市教育委員会による工場跡の発掘調査が行われました。発掘した資料をまとめて紹介するのは今回が初めてとなります。

1 缶詰の破片
出土品の多くは缶詰の破片です。中には缶詰の形が半分以上残っているもの、缶詰のふたらしき破片も見つかっています。

2 動物の骨
缶の破片だけでなく動物の骨の破片も出土しています。中でも一番数が多いのは、やはり缶詰の原料となったエゾシカの骨です。

3 レンガ
このレンガは「函館レンガ」と呼ばれ、開拓使が設置した茂辺地煉化石(もへじれんがいし)製造所で作られました。レンガの表面には「明治九年 函館製造」の刻印が見られます。缶詰を煮るための「釜」に使われたと考えられています。



関連イベントも盛りだくさん!!

展示解説会
とき (歴史編)1月6日日、2月3日日、3月3日日 いずれも11時~11時30分 直接会場へ
(考古編)1月27日日、2月24日日、3月3日日 いずれも14時~14時30分 直接会場へ
内容 企画展を各分野の担当学芸員が解説
料金 観覧料が必要

缶詰製作体験
とき 1月14日月、2月11日月、3月2日土 いずれも10時~11時 直接会場へ
内容 手動の機械を使って缶詰の巻き締め体験
料金 観覧料が必要
定員 各20人 先着順 
持ち物 缶の中に入れたい物(食べ物不可)

ミュージアムラボ「エゾシカの角でいろいろなものをつくってみよう」
とき 1月26日土 10時~12時
対象 小学4年生以上(小学3年生以下は保護者同伴) 
内容 エゾシカの角を削って磨いて、携帯ストラップやペーパーナイフなどを作る
定員 20人 申し込み順
申し込み 電話で

古文書解読講座中級編(全2回)
とき 1月12日土、19日土 いずれも13時30分~15時30分
対象 高校生以上
内容 美々鹿肉缶詰工場に関する明治時代の古文書を読む
定員 30人 申し込み順
申し込み 電話で


担当からのメッセージ
「美々鹿肉缶詰工場」を取り上げた展示は今回が初めてとなります。これまで明らかになっていなかった工場の歴史や、先史時代から現代に続く鹿との関わりなどを、歴史&考古の両分野から探ります。
お楽しみに!

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