| ■苫小牧市地域新エネルギービジョン概要版 |
■自然的条件
・位置・面積
苫小牧市は、北海道の南西部、札幌市の南約60kmに位置し、市城は東西39.9km、南北23.6kmで、面積は561.16平方kmとなっています。
特定重要港湾苫小牧港を有し、鉄道幹線や国道、高速自動車道などの陸路交通のアクセスポイントであり、新千歳空港に隣接した北海道の海と空と陸の交通網の要に位置しています。
・地勢
苫小牧市は、市街地の北西に世界でも珍しい溶岩円頂丘がある樽前山や、カルデラ湖の支笏湖があり、南に太平洋を臨み、東にはわが国初の野鳥の聖域「サンクチュアリ」やラムサール条約登録湿地に指定されたウトナイ湖を有する勇払原野があります。また、樽前山麓は伏流水による独特の湖沼群を形成しており、それを水源とする「おいしい水のまち」としても知られています。
・自然環境保全
苫小牧市は、樽前山麓に広がる森林地帯や湖沼群、湿原などの優れた自然に恵まれており、このような貴重な自然環境を保全するため、国立公園や鳥獣保護区、北海道自然環境保全地域、本市の自然環境保全条例に基づく自然環境保全地区が指定されています。海跡湖ウトナイ湖は豊かな生態系と250種に及ぶ野鳥の宝庫として、国内11ケ所あるラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)指定地の一つとなっています。
・気候
北海道の中でも冬期間の積雪量は少なく、最低気温も氷点下10℃以下になることはまれな比較的温暖な気候です。夏期間は25℃を超えることは珍しく、しのぎやすい気候となっています。風は年間を通して約3m程度であり、降水量は年間1,200mm前後、日照時間は1,700時間程度となっています。また、晩春から初夏にかけて特有の海霧がかかります。
苫小牧の気候(平年値) 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年 気温(度) 平均 -4.1 -3.7 -0.2 4.9 9.4 13.4 17.7 20.3 17.1 11.1 4.5 -1.0 7.5 日最高平均 -0.1 0.2 3.4 8.8 13.2 16.4 20.4 23.0 20.9 15.6 8.7 2.9 11.1 日最低平均 -8.8 -8.4 -4.2 1.0 6.0 10.9 15.7 17.8 13.0 5.8 -0.2 -5.3 3.6 降水量(mm) 37.8 32.5 54.1 85.5 117.6 111.2 145.5 212.4 173.9 121.9 87.4 49.2 1,227.7 平均風速(m/s) 3.0 3.1 3.2 3.2 2.9 2.7 2.7 2.9 3.4 3.1 3.2 2.9 3.0 日照時間(時間) 142.8 142.8 174.9 174.0 177.2 122.2 107.5 125.3 152.8 164.5 129.5 126.4 1,740.0 最深積雪量(cm) 20 24 16 4 ─ ─ ─ ─ ─ 0 3 10 20
■社会的条件
・人口・世帯数
人口・世帯数ともに年々増加傾向を示し、平成12年の国勢調査では総人口172,086人、世帯数70,368世帯となっています。15歳末満の年少人口が総人口に占める割合は15.4%と仝道の13.9%よりも高く、65歳以上の老年人口が占める割合は14.8%と全道の18.2%よりも低くなっており、北海道他地域に比べると少子・高齢化の進行は遅いといえます。
・エネルギー供給基地としての位置付け
苫小牧市は、苫小牧東部工業地域に石油備蓄基地を有し、また、北海道電力(株)苫小牧発電所、同苫東厚真発電所、北海道パワーエンジニアリング(株)苫小牧共同火力発電所の3つの火力発電所が所在しているほか、(株)サニックスエナジーの廃プラスチック発電所が稼働予定となっています。さらに、海外炭の輸入中継基地である苫東コールセンター(株)が立地し、国内最大級の天然ガス田が石油資源開発(株)により開発されているなど、北海道にとって重要なエネルギー供給地域として位置付けられます。
また、苫小牧市は北海道のなかでも地域熱供給が先駆的に実施されている地域であり、供給事業者3事業者で合計約140万平方メートルのエリアに熱供給インフラが整備され、供給熱量は全道の地域熱供給の14%に達しています。
・産業構造
苫小牧市の産業構造を就業者数から見ると、全体の約7割を第3次産業が占め、約3割を第2次産業が占めています。
苫小牧東部開発地域、苫小牧西部工業地域の2大工業地帯を有し、紙・パルプ工業をはじめ非鉄金属、石油精製、化学、自動車など多種多様な企業が立地する港湾産業都市として、また北海道経済を支える工業都市として発展しており、製造品出荷額等は全道の約13%を占め、道内他市の中では最も高くなっています。
一方、苫小牧市は空港、港湾が整備されているほか、高速道路、鉄道など道内各地へのアクセス網が充実していること等から、北海道における物流のゲートウェイとして物流量、物流手段、物流事業者が集積しています。わが国初の大規模な堀込港湾として開発された苫小牧港は、北海道全体の貨物取扱量の約4割を占める物流の重要な拠点となっています。
また、国家的プロジェクトとしての苫小牧東部工業地域の開発は平成7年に新計画が策定され、生産機能だけではなく研究開発や居住・生活機能を備えた複合開発に転換しようとしています。