●苫小牧市科学センター
ミールの内部

ベンチレーターの吸気口
船内の空気を取り込み浄化して再び船内に送り出す装置。船内の空気は地上付近の空気の成分と同じように作らせています。しかし人の生活活動によって酸素や炭酸ガスなどの量は常に変化していきます。それを補うために空気を循環させ、きれいな空気にして船内に送り出します。

降下式シャワー
器についてあるホックをはずし床に下ろすと提灯状になって、その中でシャワーを浴びます。実際には水が勢い良く出なかった為にほとんど使われていなかったとか。

無重力対応温水蛇口
給食用温水が出ます。この温水は船内の余分な湿気をとりだし飲料水にしたもので、余分な湿気とは人の汗が大部分だそうです。

無重力対応蛇口
船内に水が飛び散ると小さな水滴になり空間に浮遊します。そしてこれが電気器具の中に入るととても危険なのです。この蛇口は、水が無重力空間に飛び散らないよう特殊な作りになっています。

操縦室
航空機の操縦室とはかなり異なり、操縦かんがありません。ミールは人工衛星と同じく毎秒8kmの速さで地球を周回していますが、姿勢や高度を変えるためのエンジン噴射用レバーがいすの下にあります。操縦席は背もたれのような部分の下にひざをつけ身体を支えます。観測窓も操縦室に集中しています。

ベロエルゴメーター
ミール内は無重力で重さがないため力をあまり使いません。そのために筋肉が著しく衰え、また骨中のカルシウムも体外に抜けやすいといわれます。そこで体力を保つために毎日2時間のトレーニングが義務づけられています。

冷蔵庫
冷蔵庫は箱型というのが常識ですが、無重力のもとでは物体には重さがありません。ですから冷蔵庫の内部には置くための棚は必要ありません。空間があればいいのです。また扉が斜めに開くようになっているのも無重力ならではの作りです。

作業台
作業台ですが食事用のオーブン、ごみ箱、食器具入れなどがセットされ、多目的テーブルになっています。

プライベートルーム
飛行士が休憩するコーナー、イス、テーブルと睡眠をとるためのベッドがあります。ベッドは寝袋状で睡眠中に体が浮かないように壁に固定してあります。

トレッドミル
ベロエルゴメーターと同じトレーニングマシーンで、狭い部屋ですが飛行士達は背をかがめながらトレーニングをします。もちろん重力はないので腰にゴムのようなロープのついたベルトを巻いて走ります。

トイレ
便器には便座がありません。無重力なので体が浮かないように足元には足を引っ掛ける器具があります。トイレは吸引式で、前部の黄色い漏斗状のものが小便器です。小便は下の方に吸引されて真水に浄化されます。この水は電気分解して酸素を取り出し空気を作る原料になります。

洗面台
便器の上にある容器です。上の穴に顔をあて、両側の穴から腕を入れて顔を洗います。水が飛び散らないようなしくみになっています。

いす
操縦室のいすです。座る面が開いて、中に物が入るようになっています。無重力下での使用を考えて作られているため、重さにはとても弱いです。

宇宙食
ぶた肉のマッシュポテト添え、田舎スープ、ハルチョスープ、ハムとごはんの野菜添え、牛肉の野菜添え、すずきのポーランド煮、フルーツデザート、果肉入りあんずジュース等。チューブの中身はリンゴジャム入り凝乳等。(凝乳とはロシアで一般的な乳製品)
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