作者:沼田 卓 技法・材質:油彩・キャンバス 制作年:1973年
サバナイ沼は、昭和44(1969)年より始まった苫小牧川の改修に伴い埋め立てられ、現在その姿をみることはできません。かつては夏になるとボート遊びをする子ども達であふれ、冬には天然リンクとなり、スケートをする人々で賑わいをみせていました。沼田は都市化の波にのまれ、ブルドーザーとダンプカーの騒音の中、この沼をスケッチしたそうです。しかし、絵の中のサバナイ沼には、そこに迫る都市の姿は感じられず、冬の冷たい空気が満ちる中、静けさをたたえています。